【記者解説】大久野島のウサギ虐待 無職の男(25)に執行猶予付き判決 広島・竹原市

広島

広島県竹原市の大久野島でウサギに暴行を加え、死なせるなどした罪に問われている男に14日、執行猶予付きの判決が言い渡されました。

住所不定無職の男(25)は1月9日と1月21日、竹原市の大久野島でウサギを蹴って死なせるなど暴行を加えた罪に問われています。

これまでの裁判で検察側は懲役1年を求刑した一方、弁護側は「反省の弁を述べて、職や住居を失うなど社会的制裁を受けている」と情状酌量を求めていました。

広島地裁呉支部は14日、「ウサギを虐待したときの反応が見たい」という動機に酌量の余地はないものの「当初から一貫して事実を認め反省の弁を述べている」として、懲役1年・執行猶予3年の判決を言い渡しました。

●小嶋沙耶香アナウンサー
スタジオには裁判を取材している和田記者です。

●和田萌花記者
よろしくお願いします。

●小嶋沙耶香アナウンサー
執行猶予付きの判決でしたがどうみますか。

●和田萌花記者
島﨑裁判官の「今回に限りその刑の全部の執行を猶予し社会内で更生する機会を与えるのが相当」という言葉が印象的でした。「ウサギに虐待した時の反応を見たい」という動機は酌量の余地がないと厳しい言葉で断罪した一方で、一貫して反省の弁を述べている、社会的な制裁を受けているとして執行猶予3年が設けられました。「今回に限り」その言葉に更生するチャンスを与える裁判所の姿勢が見えました。

●小嶋沙耶香アナウンサー
判決が言い渡された際の被告の様子はどうだったのでしょうか?

●和田萌花記者
裁判が始まる30分前でもすでに10人近くの人が扉の前に並んでいて、ペンとノートを用意して聞いている人もいて、この裁判の注目の高さを感じました。マスクをした状態で入ってきた被告ですが、判決を言い渡された時、証言台の前に真っすぐ立ち動じる様子なく判決を聞いていました。