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第1話 「言葉の貯金箱」

「もし、1日に3分間がプラスされたなら、あなたは何をしますか?」

そんなクダラナイ「質問」に対しても、僕は明確な「答え」を常に用意している。
もし、1日に3分がプラスされたなら、僕は、その3分間という短い時間を使って、「言葉の貯金箱」に、お気に入りの「言葉」を納めるつもりだ。

人生を切り開く偉人たちのアイデア。
日常に隠された名言。

そんな心を揺さぶる「言葉」が記されているのが、僕だけの「言葉の貯金箱」である。

例えば・・・・

詩人の長田弘は言いました。
「読書とは、自分の心の中に在る失いたくはない言葉を貯える場所を作ることである。」

俳優の渡哲也は言いました。
「たくさん食べる人は、信頼に値する。」

このように、僕の「言葉の貯金箱」には、一見、どんな意味があるのか分からない「言葉」が納められている。
しかし、これらの「言葉」を通し、「見えないもの」が、「見えるかもしれない」と、僕は考えているのだ。

「見えないもの」

「見えないもの」とは、「実際には見えているのだけれども、しっかりと見えていないもの」に言い換えられるのかもしれない。
そして、それを見ることができるのは、「第三の目」だけなのだ。

「第三の目」

もしかしたら、この「第三の目」とは、視点であり、信じる力であり、素直な心なのかもしれない。

日本の審美眼、白州正子は言いました。
「短歌はただ単に自然の現象を歌っているだけのものです。
しかし、だからといって私はそれを否定しているのではなく、だからこそ短歌は素晴らしいのだと考えているのです。
この無内容こそに内容があるのです。」、と。

僕は、この視点こそが、見えないものを見る「第三の目」であると考えている。
つまり、「無価値の価値」を認めること、「無意味の意味」を信じることで、「見えないもの」が、「見える」ようになるのではないだろうか。



世の中の多くの人の目には、無意味で無価値としか映らない行為やアイデアが存在する。
しかし、ひょっとしたら、そんな無意味や無価値の中にも、価値や意味があるのかもしれないと信じ続けている人々に、僕は、「ロマン」を感じずにはいられない。
つまり、「言葉の貯金箱」とは、ロマンの宝箱なのだ。

まだ見ぬ水平線の向こうに何があるのか?

大航海時代に大海原に飛び出した勇者のように、僕は激動のテレビ界を切り開く旅に出る。
そう、「言葉の貯金箱」を羅針盤にして。

  • 11月11日生まれ
  • A型 さそり座
  • ICU 教養学部 数学専攻卒
  • 銀行員からTV業界へ転身した異色ディレクター
  • 好きな食べ物 すき焼・チョコレート・メロン
  • 好きな言葉 「移動距離とアイデアの数は比例する」
  • 将来の夢は直木賞作家
  • 現在、花嫁募集中

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